工房の敷地に木製の塀を作りその一部に石積みを採り入れたく長年アイディアを練っていました。ただし、条件は・・・ @ログハウスに合うこと A素人にも施工できること B一人でできる規模 C費用が安いこと です。
30代の頃、一年間スコットランドで暮らしていました。その時に見た英国風の石積みが理想なんですが・・・。特にイングランドのコッツウォルド地方に見られるシンストーン(薄い自然石)で職人が積み上げた石塀は美しいと感じます。しかし、そのシンストーンは日本での入手は難しそうです。
そんなある日、朝の犬の散歩時に、工房前の琵琶湖水路の護岸に写真のような石積みを発見しました。 公共の護岸工事に用いられる栗石です。きっと購入価格は安いはず。また形も不定形なので良い感じのテイストに仕上がりそうです。そしてなんとなく 英国コッツウォルド風!?
参考) これが英国 コッツウォルド地方の石積み塀ですが・・
参考)レンガではこの雰囲気は出ません。
工房近くの水路で偶然見つけた栗石の護岸工事
インターネットで調べてさっそく購入しました。工事用の「砕石の大」という石です。
根気よく、諦めず、休みの日を見つけて少しずつ積んで行きます。 石を積みます。 禅の修行のように。
終わりが見えず、やがて、2夏が過ぎて、丸2年・・・ 雑草が生え放題・・・
しかし最後には 敷地の境界約30mのすべてに石積みが施されました! 完成です! 現代の巌窟王(笑)!
良い感じに仕上がりました♪
市販のレンガワークとは違い、不定型な自然石を積み上げるストーンワークは根気と時間がかかります。しかし、無心になり、熱中してしまいます。
幼い頃、男の子なら拾った石を積み上げて遊んだ記憶が・・・ チョット規模の大きな大人の石遊び。
完成してしまうと寂しさが残るのはなぜでしょう。 完成する喜び以上に、その過程に楽しみがあるようです。またしたい作業です。